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清水由紀子さん

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うきは観光みらいづくり公社

「福岡・うきは愛から始まった、人とまちを繋ぐ観光づくり」

福岡県・うきは市の観光事業に携わっている清水由紀子さん。地元ではなく、移住者である清水さんだからこその視点で、まちづくりに貢献している。清水さんが考える、まちづくりにとって大切なこととは?

History

これまでの歩み

2007年 31歳

福岡県に移住。初めて筑後エリアに来る

夫の転勤に伴って移住することになったのですが、私は都会的な街があまり得意ではなく、できれば自然に囲まれた場所で、のんびりと暮らしたいという思いがありました。そこで、夫の勤務先である久留米市の周辺を、東西南北あちこち巡って探していたんです。

そのなかで初めて筑後エリアを訪れ、うきは市に足を踏み入れた瞬間、「なんて素敵な町なんだろう!」と一目惚れしてしまいました。「ここに住みたい」と思い、賃貸物件を探すために不動産屋さんを何軒か訪ねたのですが、なかなか理想の物件とは巡り会えず……。

結果として、お隣にある久留米市の端にある田主丸(たぬしまる)町に住むことになりました。

2018年 40歳

思わぬ妊娠。そして出産。

ずっと「子どもは3人欲しい」と思っていたのですが、3人目がなかなか授からず。夫婦ともに諦めていたのですが、予期せぬ妊娠をいたしまして。当時は観光の仕事ではなくエステティシャンの仕事をしていたのですが、体力的にもキツいこともあって妊娠・出産を機に辞めざるを得ませんでした。

2019年 40歳

うきはの観光の仕事と出会う

出産後、少し落ち着いてきたので再就職しようと思って、採用試験を受けて一社内定をいただいたのですが、そのとき「うきは市観光事業」の採用応募を見つけてしまったのです。移住当初にうきはに一目惚れしていた私は、「絶対にやりたい!」と思い、まだ受けてもいないのに内定をお断りして応募しました。かなりの応募があったようですが、ありがたいことに採用されまして、今に至ります。

現在

Vision Map

清水由紀子さんの未来地図

01

現在の活動内容は?

「うきは観光みらいづくり公社」という組織で、うきは市の観光振興に携わっています。もともと他県から移住してきたのですが、うきは市の魅力に惹かれ、このまちの良さを引き出すような仕事がしたいと思ったのが、この道に進んだきっかけです。

現在は、観光サイトの運営やSNSを通じた情報発信を主な業務としています。情報があふれる今の時代、どの世代の方がどのように情報を受け取っているのかをリサーチしながら、発信のスタイルも工夫しています。時代の変化が非常に速いので、常に学びながら取り組んでいるところです。

02

活動の原動力は?

福岡県に来る前は、出身地で観光事業に携わっていました。ただ、地元ゆえに、その土地の魅力がかえって見えにくいと感じることも多くて。「移住者にしか引き出せない魅せ方がある」と、今は強く思っています。

うきは市での活動の原動力は、なにより「この町が好き」という気持ちに尽きます。

うきはは、たとえば太宰府のようなメジャーな観光地があるわけではありません。でも、かといって人里離れた“ど田舎”というわけでもない。その「ちょうどよさ」が、うきはならではの魅力なんです。いいお店が点在していて、豊かで美しい自然もすぐ近くにあり、市街地からのアクセスも車があれば十分。生活と観光、自然と利便性のバランスが心地よく整っています。

そして何より、人のあたたかさが本当に魅力的です。暮らしている方々がみなさん優しくて、ホスピタリティが高い。自然とおもてなしの心を持っている方が多いのだと感じています。そうした空気が、この町の穏やかさや魅力につながっているように思います。

それから、うきはは「水」がとにかく美味しいんです。分かりやすい例で言うと、セブンイレブンのコーヒー。同じ豆を使っているはずなのに、うきはで飲むとびっくりするほど美味しい(笑)。これはちょっとした自慢ポイントですね。

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03

描いている未来は?

うきはを大切に思うさまざまな人たちの自然な取り組みが、やがて一つの“まちづくり”につながっていけばいいなと思っています。そこに地元の方も、移住者も、交流人口も、区別なく関わっていけると理想的です。

また、うきはは水がとても美味しいこともあり、食に関わる人たちの移住も多いんです。自然に恵まれ、美味しいごはん屋さんも数多くあります。そんな背景から、「食のまち」としてのイメージが広がっていくと嬉しいですね。

Essence

清水由紀子さんに10のQuestions!

Q1

活動しているなかで、心に残っている言葉はありますか?

「観光は街をつくること、すなわち人をつくること」。 これは、地元・山口県で観光の仕事をしていた頃に出会った言葉です。当時、「観光って何だろう?」と改めて考え直していた時期があり、さまざまな人に話を聞いてまわっていました。その中で、まちづくりに取り組まれている方からいただいたのがこの言葉でした。

「観光っていうのは、観光そのものをつくることが目的じゃなくて。まずまちをつくり、人と人とがつながっていくこと。その先に“観光”があるんだよ」と。

本当にその通りだと感じましたし、その考え方は今でも私のなかで大切な指針になっています。

Q2

今注目しているコトやモノ、場所などはありますか?

アウトドアが好きで九州中の山をのぼりたいです。北アルプスもいつかハイクしたい。クマが怖いのでちょっと躊躇しています。

Q3

長所と短所は?

長所…全く家庭向きではない。

短所…全く家庭向きではない。

仕事には全集中できるのですが、家庭にはなぜか集中できない性分でして……。主人が理解してくれているので、家庭は平和です(笑)。

Q4

最近感動したことはなんですか?

子どもがキルティングの端切れのゴミからワタを取り出し、白い紙に貼り付け、ペンで頭と足と耳を描き、羊という作品を作って壁に貼っていたこと。

子どもの想像と行動力ってなんて柔らかいんだろうと思って、これには感動したし学びになりました。

Q5

挫折しそうになったことはありますか? その時、どう乗り越えましたか?

誰かの支えになる。そして、自分にまだできることを知る。

Q6

今の自分に点数をつけるとしたら? その理由も教えてください。

90点です! 100点って言いたいけど、家族からクレームくるかもしれないから。

好きなように生きていつも幸せだと思っています。

Q7

生まれ変わったら何になりたい?

男性になってみたいです。

今では男女の格差は少しずつ縮まってきていますが、昔はやはり「女性は出世しにくい」といった風潮があったように感じています。私は仕事が大好きなタイプなので、この気質のまま男性だったら、どんな人生になっていたんだろう?ということに興味があります。

Q8

あなたにとって「挑戦」とは?

未来をつくること。人生の真ん中に自分がいること。

Q9

あなたにとって「夢」とは?

取りに行くものだし、取りに行けるもの。

今まで夢が実現しなかったことがなくて、これからも夢を叶え続ける人生でありたい。

Q10

あなたにとって宝物はなんですか?

「自分」です。

若い頃は、「自分を大切にする」という考え方があまりなくて、その意味もよくわかっていませんでした。でも年齢を重ねるなかで、「自分を大切にできなければ、周りの人も大切にはできない」ということを、少しずつ実感するようになりました。 そういう意味で、今は自分自身が一番の宝物だと思っています。

Profile

プロフィール

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清水由紀子/Yukiko Shimizu

うきは観光みらいづくり公社

山口県出身。地元の山口県の観光事業に従事後、2007年に家族の転勤により福岡県に移住。2019年よりうきは市の観光事業に携わる。3児の母でもある。