Museのロゴ

地域のミューズを発掘するメディア

岡村聖太郎さん

pin_fill_rounded_circle [#ffffff] Created with Sketch. 福岡市

株式会社AaaS 代表取締役

「人生視点で描く、キャリアの本質とは」

20代で株式会社AaaSを創業した岡村聖太郎さん。掲げるパーパスは「学生と企業をつなぎ、新たな学びと価値を創る」こと。実践型インターンシップや企業説明会を通じた新卒採用支援を展開し、単なる採用マッチングにとどまらず、「自分らしい生き方」を軸にしたキャリア支援を大切にしている。

History

これまでの歩み

2016年 19歳

福岡大学に入学し、恩師に出会う

滑り止めで福岡大学に進学し、特に目的もなく大学生活を始めました。そんな中で出会ったのが、経済学部の看板講義「ベンチャー起業論」です。4年間受講することになったこの講義で、恩師である故・阿比留正弘教授と出会い、人生が大きく変わりました。

阿比留先生は経営者の集まりなどに学生を積極的に連れて行ってくださり、そのときに得たご縁が今でもビジネスにつながっています。学生のために尽力される姿勢は、「人に幸せになってほしい」という先生の純粋な想いからでした。

就職先や肩書きよりも大切なのは、「自分がどう生きたいか」を考えること。先生から教わったこの言葉は、今でも私のビジネスや人材育成の原点となっています。

学生時代の岡村さん

学生時代の岡村さん

2020年 24歳

サラリーマンをしながら起業

当時、ベンチャー起業論のご縁もあり、地元企業に就職しました。ありがたいことに「起業を応援する」と言っていただき、在籍しながら株式会社AaaSを立ち上げるという、かなり異例の対応をしていただきました。

もちろん、在職中は起業した会社の活動に専念するのは難しかったのですが、その経験があったからこそ今につながっています。当時の社長には心から感謝しています。

2022年 26歳

SNS運用開始

当時はコロナ禍で対面の機会が制限され、販路を見出せずにいました。そこで「残された選択肢はSNSだ」と考え、X(当時はTwitter)、Instagram、Facebookなどを試みました。その中で最も力を注いだのが、当時の日本ではまだ無名に近かったLinkedInです。

LinkedInは、世界では11億人以上(ビジネスパーソンの3人に1人)が活用する、マイクロソフト運営の世界最大のビジネスSNSです。日本でもすでに400万人以上が利用しており、私はこの場を通じて数多くのコラボレーションやビジネスを実現してきました。海外では名刺代わりとしても使われるほどの存在であり、日本でも今後確実に広がっていくと考えています。Xは拡散性が高い一方で匿名性が強くつながりにくい。Facebookは実名性があるものの拡散力に欠ける。その点、LinkedInは「実名性」と「拡散性」を兼ね備えた“いいとこどり”のSNSです。

私は開始以来、毎日欠かさず投稿を続け、すでに900件を超えました。その継続のおかげで、ビジネス上の人脈は大きく広がり、今につながっています。

現在

Vision Map

岡村聖太郎さんの未来地図

01

現在の活動内容は?

現在、株式会社AaaSの代表取締役と、べイシズ福岡のコミュニティマネージャーを務めています。出身は山口県で、大学進学をきっかけに福岡へ。そこでこの街に魅了され、以来ずっと福岡で活動を続けています。

株式会社AaaSでは、新卒採用の支援を中心に事業を展開しています。たとえば、掲載費無料のインターンシップサイト「Discovery Intern FUKUOKA」の運営や企業説明会の開催、採用コンサルティングなどを通じて、学生の人材育成と企業の採用支援を同時に行っています。活動の拠点は福岡が多いですが、SNSを活用したことで全国からも相談をいただくようになりました。

一方、べイシズ福岡は今年で11年目を迎えるコワーキングスペースで、私は2023年9月からコミュニティマネージャーを担当しています。「福岡市100人カイギ」をはじめ、毎月イベントを企画・開催しており、これからも新しい勉強会や交流の場を広げていきたいと思っています。

インターン事業にも力を入れている

インターン事業にも力を入れている

02

活動の原動力は?

企業としても個人としても掲げているパーパスは「学生と企業をつなぎ、新たな学びと価値を創る」ということです。採用支援や人材育成に取り組んでいるのは、ビジネスの成功や利益追求以上に、「人」にフォーカスしたいからなんです。

学生時代には、阿比留先生のほかにもう一人、経営コンサルティングを教えてくださった恩師との出会いも大きな影響を与えてくれました。その先生も「まずは自分の人生をどうしたいか」を軸にされていて、僕自身も学生からキャリアの相談を受ける際には、まず人生をどう生きたいかを考え、そのうえで就職先や働き方を選ぶようアドバイスしています。

だからこそ、学生から「岡村さんのおかげでいい選択ができた」「キャリアを考えるきっかけになった」と言ってもらえたときに、「この仕事をしていてよかった」と心から思えます。

03

描いている未来は?

福岡を拠点にしながら、東京や地元・山口など、さまざまな場所で事業を広げていきたいと考えています。企業の伴走支援をして人材育成などに関わっていくなかで、企業にいる人が変われば、やはり組織が変わって、そして社会が変わっていく。HR(ヒューマンリソース)業界は本当に日本全体を変えられる、と思っています。

個人的なライフでいうと、いずれは福岡との東京との二拠点生活をするのも一つの選択肢かもしれません。どんな形であれ、社会や周囲に流されるのではなく、「自分で決めていく人生」をこれからも歩み続けたいと思っています。

Essence

岡村聖太郎さんに10のQuestions!

Q1

心に残っている言葉や出来事はありますか?

「人生の経営者になる」

「自然体で生きろ、人生の目的は幸せに生きること」

どちらも恩師たちの言葉。会社の経営者でなくとも、私たちは人生の経営者であり、みな幸せになるために生きているということを教えてくれました。

Q2

今注目しているコトやモノは?

・AIと人の共存(HRとの共存も気になっています)

・また学生や企業の動向にも注視しています。

・そして、場所としては、旅行をしながら生きていきたいので、常に訪れたいところを探しています。

Q3

今の自分に点数をつけるとしたら?

30点。

「こんなところで満足なんかしていられない」という気持ちでの点数。幸福度でいくと100点かもしれないですが、より成長したい、楽しみたいので。自分が亡くなる時に「100点の人生だった」と自画自賛したいです。

Q4

ご自身はどんな人?

人の繋がりを緩やかに作れるタイプだと思います。

また、言語化するのが得意です。日々の行動を手書きで書いて自分の考えを常に整理しています。

Q5

あなたにとって「挑戦」とは?

今の自分に別れを告げ、成長のタネを撒き続けること。挑戦してもほぼ失敗する。でもそれは短期的にみた時にそう思うことが多く、あとから考えると「あの時の挑戦があったから」と思うことが多く、ほぼ成功しているのかもしれない。いい意味で、挑戦することは人生のネタづくりになってますよね。

Q6

挫折しそうになったことはありますか?

起業してすぐ、顧客がいなくてどうしようもなくなった時。それでも自分の夢をいろんな人に会って話し続けて、SNSにも描き続けたら、応援してくれる人がたくさん現れて、今の自分がある気がします。

Q7

死ぬまでに一度はやっておきたいことは?

アメリカとヨーロッパへの旅行。とにかく旅をしたい!

そして、人材ビジネスで日本を動かしたい。

Q8

影響を受けた本は?

「LIFE SHIFT(ライフシフト)」(リンダ グラットン著)。

100年時代の人生設計が書いてあり、2018年に発売されたベストセラー本ですが、今もたまに読んでいます。

Q9

あなたにとって「夢」とは?

学生と企業を繋ぎ、新たな学びと価値を創ること。会社と人生のパーパスでもありますが、これがあるからこそ、自分が活動できている。

Q10

もし生まれ変わるとしたら、何がしたいですか?

もう一度自分になって、より人に会って、ビジネスを仕掛け続けたい。そして世界中を旅したいです。

Profile

プロフィール

pin_fill_rounded_circle [#ffffff] Created with Sketch. 福岡市

岡村聖太郎/Seitaro Okamura

株式会社AaaS 代表取締役

1996年生まれ、山口県出身。大学卒業後、地元物流企業にてインターンシップ担当を経て、2020年9月に株式会社AaaSを創業。「学生と企業を繋ぎ、新たな学びと価値を創る」を掲げ、福岡県特化の長期インターンシップサイト「Discovery Intern FUKUOKA」や企業説明会の企画運営をはじめとする新卒採用支援を展開し、福岡や東京、名古屋などの企業を支援している。23年9月よりベイシズ福岡のコミュニティマネージャーを務め、様々な団体や地域とコラボを重ね、毎月コミュニティイベントを実施している。仏Favikon社が発表した「日本の影響力あるリーダーたち:2025年LinkedInトップ25プロフェッショナル」にて日本25位に選出される。