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福田公威さん

pin_fill_rounded_circle [#ffffff] Created with Sketch. 福岡市

iBankマーケティング株式会社 代表取締役

「銀行だけどマーケティング会社。地銀の新たな挑戦」

銀行員33年目、もともと〝安定志向〟の福田公威さんが任命されたのは「iBankマーケティング株式会社」の代表取締役。銀行の機能や叡智をもとに、新しいサービスを次々にリリースしている。銀行が変われば、まちが変わる。安心と信頼はそのままに、未来を拓く、日本を元気にする新たな挑戦とは。

History

これまでの歩み

1993年 22歳

福岡銀行に就職

僕のことを小さい頃から可愛がってくれていたおじさんが福岡銀行で働いていて、「あんな人になりたいな」と思ったのが入社しようと思ったきっかけです。実家は大分県にあり、地元に近い場所で身近な人たちの役に立ちたいという思いもありました。ただ、特別な専門分野を学んできたわけではなかったので、当時は他に選択肢があまりなかったという事情もありますね。

2001年 30歳

福岡銀行融資部で事業再生業務に従事

当時は休みなく働いていて、過酷な労働環境でありましたが、地元の企業に役に立てるようにと頑張っていましたので、充実した業務内容でした。

2025年 54歳

iBankマーケティング株式会社の代表取締役に就任

これまでは福岡銀行の支店長を務めていましたが、銀行の中でも事業再生やまちづくりなどの仕事をしていて、地域のために働く人たちと触れ合ってきました。iBankマーケティングでデジタルや広告、ECといった分野の事業に取り組んでいます。熱い想いを持った方々と出会う機会も多く、「ここから新しい面白いことができそうだな」と感じています。

個人的には安定志向で、小さな幸せがあれば満足できるタイプです。私自身に大それた野望があるわけではありませんが、福岡銀行グループには新しい挑戦を歓迎する企業文化があります。過去にも事業再生やまちづくりなど、全国の地銀に先駆けた取り組みを行ってきました。そんな環境で新しいことにチャレンジできるのは、とても刺激的で面白いです。

現在

Vision Map

福田公威さんの未来地図

01

現在の活動内容は?

iBankマーケティング株式会社では、スマホ専用アプリ「Wallet+」やアプリ内のポイントサービス「myCoin」などのデジタルサービスのほか、銀行が保有する金融データとアプリやWebの非金融データを掛け合わせたデジタルマーケティング支援、地場企業に向けた広告運用、LP制作、クリエイティブ制作も展開しています。また、地域の特産品を集めたオンラインストア「エンニチ」を運営。銀行の株主優待や手土産、懇親会ギフトにも採用される「ギフトセレクション」も展開しています。

銀行というのは、お金を通じて世の中のさまざまな人や企業とつながる仕事です。事業をしている方や、日常でお金を使う個人の方など、多様な人たちと関わる機会があります。ただ、世の中の仕組みが大きく変わってきていて、今はアプリやウェブなどのデジタルを介して人と人、企業と企業がつながる時代になっています。そうした中で、僕らiBankマーケティングは「銀行」と「事業者」「個人」をつなぐ新しいプラットフォームをつくっている会社です。特定の銀行に限定するのではなく、僕らが間に立って、さまざまな企業や個人の方を、複数の銀行とつなげる。そこにはお金の出し入れだけでなく、広告や商品紹介なども含まれます。お金だけにとどまらない、多面的な関わりができる仕組みとして、これからまだまだ伸びしろのあるプラットフォームだと感じています。

02

活動の原動力は?

もともと福岡という場所は、マーケット的にもとても恵まれたエリアだと思っています。
だからこそ、福岡銀行やふくおかフィナンシャルグループ、iBankなどを通して、新しいことに挑戦していくことには大きな意味があると感じています。

「ふくおかフィナンシャルグループがあるから、福岡は元気だよね」と少しでも言ってもらえるようにしたい。もちろん、良いマーケットに支えられて僕らのビジネスが成り立っている部分もありますが、僕らが新しい取り組みをすることで、地域やそこに暮らす人たちがもっと豊かになっていく。そうした好循環を、他の地域に先んじてつくっていけたらと思っています。

福岡銀行に入社して33年目になりますが、地域の事業再生やまちづくり等の経験を通して年々そのような気持ちが高まっております。

03

描いている未来は?

「地域との“つながり”をデザインする」をミッションに掲げ、「金融と非金融の融合がもたらすサービス・イノベーションに挑戦する」というビジョンのもと、日々活動を続けています。スマートフォンアプリ「Wallet+」を通じて、地域の皆さまと銀行をつなぎ、より便利で快適なサービスを提供するとともに、その取り組みを福岡・九州から全国へと広げていくことを目指しています。

また、いろいろな企業さんと銀行をつないでいくという取り組みは、まさにこれから本格的に始まっていくところです。今は、地域版のBaaS(バース)事業という、いわゆる「組み込み金融」のような領域で、さまざまな企業さんとお話を進めている段階です。お客さまのブランディングや広告といった部分には、この10年ほど取り組んできましたが、まだまだやれることがたくさんあると感じています。

Essence

福田公威さんに10のQuestions!

Q1

心に残っている出来事は?

銀行で勤務するなかで、事業再生やまちづくり、人事など、さまざまな分野に携わってきました。その中で出会った多くの人や出来事は、喜びも苦労も含めて、すべてが自分の財産になっています。

Q2

今注目しているモノ、コトは?

やはり「AI」ですね。どこまで進化していくのか、期待と少しの心配が入り混じっています。

Q3

ご自身はどんな人ですか?

基本的には穏やかで安定しているタイプです。
その一方で、慎重すぎるあまり思い切りや爆発力に欠けるところがあるかもしれません。

Q4

最近、感銘を受けたことは?

最近というより、昔からずっとスポーツ観戦が好きなんです。テレビやネットで観ることが多いのですが、限られた時間やルールの中で繰り広げられる“筋書きのないドラマ”には、今でも心を動かされます。

Q5

「これだけは許せない!」というこだわりはありますか?

もともと穏やかな性格なので、あまり強いこだわりはありません。ただ、人との関わりにおいては「誠実さ」を大切にしています。義理人情というと少し大げさですが、信頼を裏切らないように、誠実に向き合うことを心がけています。

Q6

今の自分に点数つけるとしたら?

70点くらいでしょうか。
新しい業務に携わり、チャレンジを始めたばかりなので、まだまだ伸びしろがある。
そう思えること自体が、今の自分への期待でもあります。

Q7

あなたにとって「挑戦」とは?

自分の性格は、どちらかというと保守的で安定を好むタイプだと思います。
食べ物や服装なども、つい同じものを選びがちなんです。だからこそ、日常のなかで新しいことに取り組んだり、いつもと違うことをしてみること自体が、自分にとっては大きな「挑戦」だと感じています。

Q8

あなたにとって「夢」とは?

今現在は、iBankの事業を全国に広めていくことです。

Q9

人生にキャッチコピーをつけるとしたら?

『明日は明日の風が吹く』。

Q10

挫折しそうになったことはありますか? そのとき、どう乗り越えましたか?

そんなに恵まれた家庭環境で育ったわけではなく、学生時代は結構苦労したのですが、当時からそんなに深刻に考えることなく楽しくこれまで過ごしてきました。

Profile

プロフィール

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福田公威/Kimitake Fukuda

iBankマーケティング株式会社 代表取締役

1971年生まれ。1993年に九州大学法学部を卒業後、福岡銀行に入行。箱崎支店での勤務を経て、2001年には融資部融資審議室にて事業再生やまちづくりに従事。地域経済に深く関わりながら、企業支援や地域活性の現場を経験する。2009年より人事部にて人材育成や組織づくりに携わり、2021年に八幡支店長、2023年に箱崎支店長を歴任。2025年、デジタルと金融の融合を推進するiBankマーケティング株式会社の代表取締役に就任。