地域のミューズを発掘するメディア
これまでの歩み
大学は東京だったので、そのまま東京の民間企業に就職しようと思っていました。ところが内定がもらえず……(笑)。公務員にも興味があったので、県庁を受けました。入庁してからは、児童自立支援施設や自動車産業の振興などまったく違うジャンルの部署をいくつも経験しました。異動のたびに転職みたいに新しいことをイチから覚えなければならないので大変さはありますが、それはそれで面白いです。
通常ですと、入庁から10年くらい経つと自分の守備範囲が決まってくると言われてはいるのですが、自分はあまり決まっていないので、3年後にはまったく違うことをしているかもしれません。
ラグビーワールドカップ2019の開催が決まった際に、この組織委員会に派遣されました。ここでスポーツの仕事に出会い、現在所属している福岡県スポーツ推進基金への派遣にもつながるので、ひとつのターニングポイントだったと思います。
この財団は、2020年に制定された「福岡県スポーツ推進条例」をきっかけにできた財団です。これまでの仕事は行政とのやりとりがメインでしたが、ここではスポーツビジネスを通じて収益を生み、アスリートへ還元することを目的にしているので、民間の方々と一緒に仕事をする機会がぐっと増えました。これまでとまったく違う出会いがあり、新鮮で刺激的です。
大規模なスポーツ大会などの誘致・開催支援も。写真は、今年1月に開催したアニメ×フィギュアスケートというコンセプトのアイスショー「BIS F25」。©BISF25
永瀬竜太さんの未来地図
01
福岡県内で「スポーツの推進」と「スポーツを通じた地域の活性化」に取り組んでいます。
具体的には、福岡ゆかりのトップアスリートの育成や、大規模スポーツ大会の誘致・開催など。スポーツ振興の取り組みから得た収益を、再びアスリート育成に還元する仕組みづくりを目指しています。
ちなみに、その活動の一環として、県内のトップスポーツチームや学生スポーツチームの支援のために、チームと企業のビジネスマッチングを目指す展示会「Sports Connect FUKUOKA」を11月5日・6日に開催する予定です。
02
RWC(ラグビーワールドカップ)2019に携わったとき、スポーツが地域を盛り上げ、人に元気や感動を与える力を強く実感しました。当財団のミッションと自分の想いが重なるのを感じています。
また、これまで異動が多いキャリアだったので、そのぶん新しいことに挑戦する機会が多く、それが今の原動力にもなっていますね。
03
当財団は設立からまだ5年ほどで、十分な財源が確保できていないのが現状です。だからこそ、スポーツを推進するさまざまな活動を通じて、企業や県民の皆さんに「福岡のスポーツ全体を応援したい」「イベントに参加したい」と思ってもらえるようにし、そこから収益を生み出したいと考えています。その収益をチームやアスリートに還元し、彼らが優秀な成績を残すことで、さらに経済効果や県民への元気・感動につながっていくような、好循環の仕組みをつくっていきたいですね。
余談ですが、この仕組みを全国に先駆けて、公務員である私たちがビジネス的に組み立てているところも面白いと思っています。補助金に頼らない“民間型スポーツビジネス”。「公務員なのに、やっていることはビジネスだよね」と言われるくらいのスタンスです。福岡にしかない強みを見せながら、大規模大会の誘致などにもつなげていきたいと思っています。
永瀬竜太さんに10のQuestions!
Q1
ピックルボール。
アメリカ発祥で、テニスや卓球に似た要素を組み合わせてプレーするスポーツです。今世界中で流行っているのですが、日本ではまだマイナーな競技。これから徐々に浸透してくるのでは?と思っています。
来年1月に、このピックルボールを体験できるイベントも予定しています。
Q2
長所は、バランス感覚に長けていると言われたことがあります。
短所は、細かな仕事は苦手です。
Q3
2年前まで6年間少年ラグビーのコーチをしていたのですが、自分の長男も含めたその教え子たちが、先日、中学最後の県大会で負けてしまった時、中学3年間必死に練習してきたのも見てきたので、負けて悔しがる姿、出し切った姿を見て、非常に感動しました。
Q4
80点。
「もっとこういうことをしたい」「こうすれば良かった」といったことはありますが、全体的に満足はしているので。
Q5
なかなか一歩踏み出すことは難しいことではあ利ますが、日々わずかな挑戦や成長を続けていくと、大きな変化が起こると思っています。
Q6
就職がどこも決まらなかったこと。
方向転換して公務員の勉強をしました。
Q7
あまり考えたことはありませんが……。
背が高いことですかね? 183cmあるので、「大きいですね!」とよく言われます。
Q8
今の人生や仕事に不満はありませんが、サラリーマンではない人生にちょっと憧れるので、体験してみたい。
Q9
読書。
いろんなジャンルを読みます。
Q10
日本や福岡県が活気のある場所になること。
Profile
プロフィール
永瀬竜太/Ryuta Nagase
公益財団法人福岡県スポーツ推進基金
福岡県庁に入庁後、現在は公益財団法人福岡県スポーツ推進基金に所属する永瀬さん。スポーツを通じて地域活性化を目指す取り組みに携わり、また公務員としては珍しく、ビジネス視点を重視したさまざまな企画やプロジェクトを推進している。
Sports Connect FUKUOKA https://fukuspo.wixsite.com/sportsconnectfukuoka
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