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Wellness

乳がんについて学ぼう!装着式人工乳房「ルアナブレスト®」を販売するカノアクルーさんにインタビュー

毎年約9万人の女性(14人に1人)がなると言われている乳がん。そんな乳がんによって乳房を摘出した女性の、身体的・精神的支援をしたいと、装着式人工乳房「ルアナブレスト®」を提案している株式会社カノアクルーの秋沢さんにお話を伺いました。

2022.01.11公開

装着式人工乳房「ルアナブレスト®」を提案、カノアクルーの成り立ち

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秋沢さんが、女性3人で、カノアクルーを始めたきっかけについて教えてください。

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株式会社カノアクルーはそれぞれバックグラウンドの異なる3名で、立ち上げました。

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そうなのですね。3人はどのように知り合ったのですか。

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代表である鈴木と私は元々長い付き合いで、鈴木を通して北堀とも知り合いました。ある時、鈴木が心臓系の病で緊急手術をし、奇跡的に命を取り留めたのですが、万一の時のためにとお互い近所に住むことになりました。これがきっかけで私たちは自分の健康について考えるようになり、世の中のために何かをしたいと考え始め、装着式人工乳房の事業に至りました。

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そうだったのですね、なぜ装着式人工乳房だったのですか。

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北堀の昔からの知り合いで人工乳房を製造している方がいて、東京でも販売して欲しいという話が前からありました。女性のQOL(クオリティオブライフ)を上げるような事業をしたいと思っていたので、まずは3人でこの製造者を訪ねました。これは素晴らしい製品だ、多くの方に紹介したい!と思ったことがきっかけで起業をしたという経緯になります。

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手術や引越し、いくつかの出来事が重なったタイミングでの創業だったのですね。

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そうなのです。私は元々下着の販売に携わっていたので、女性の乳房についても知識がありましたし、フィッティングの仕方も学んでいたので、現在はお客様にベストフィットする装着式人工乳房を選ぶために、カウンセリングやフィッティングのサポートをしています。

装着式人工乳房「ルアナブレスト®」の全てが国産で手作り

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カノアクルーさんの装着式人工乳房「ルアナブレスト®」は全て手作りだとお伺いしました。全てのお客様にフィットするように、工夫されている点はありますか。

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カノアクルーの装着式人工乳房「ルアナブレスト®」は全て国内で製造しています。よりリアルを実現するために100%シリコンで作っており、柔らかく、1人1人の身体にはもちろん、どんな下着の形にもフィットするように作っています。

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Made in Japanかつ1つ1つ手作りだと安心感がありますよね。どのようなサイズ展開があるのでしょうか。

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S・M・Lの3展開があり、それぞれ重さも異なります。しかし全て手作りのため、Sサイズだからといって全て100%同じというわけではありません。なので、カノアクルーでは、三鷹のサロンにお越しいただき、実際のフィッティングを重要としています。

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自分の手で触って、実際に試着できるのは良いですね

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さまざまな装着式人工乳房「ルアナブレスト®」をフィッティングいただき、ベストなものをお探しします。よりリアルを追求するために、その方の肌色に合わせて着色をしなおしたり、調整もさせていただきます。そしてお客様に長い間満足していただけるように、ご購入いただいた後もメンテナンスを承っております。東京には装着式人工乳房の本社やサロンが少ないので、関東近郊にお住まいの方々によく足を運んでいただきます。

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確かに、わずかでも1人1人肌の色は異なるので、本当に自分にフィットする人工乳房に出会えるんですね。

乳房再建に対するハードルを装着式人工乳房で解決

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乳房切除された方には乳房再建の選択肢もあると思うのですが、合併症のリスクが懸念になっているのでしょうか。

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そうですね。乳房再建も様々な手術方法がありますが、アメリカで2019年にシリコンブレストインプラントによる合併症が発症したことにより日本でも製品の自主回収があり、一時再建手術が止まったことで世間は少し慎重になった印象です。もちろん人によるので、自分の体質に合った手術方法が見つかればベストだと思いますが、そこに対するリスクや、切除手術を受けた直後にまた再建手術をする痛みへの精神的余裕がなかったり、ハードルは高いです。

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確かに手術後に元通りに戻すことは難しいと思うので、そこに対するリスクは感じますよね。

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はい。なので、再建手術以外の1つの選択肢として、装着式人工乳房の存在をもっと多くの人に知って欲しいと思っています。今後は、乳がん対応をしている医療機関に、装着式人工乳房について提案をしたいと考えています。

乳がんについて知ることから始める

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最後に、mymuseの読者に向けてメッセージがあればお願いします。

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私自身、正直20~30代の時に乳がんを恐れたり積極的に検診に行くことはありませんでした。しかし今、年齢を重ねると共に自分の身体と向き合う機会が増え、早期発見をすれば高い可能性で治る病気なので、若い頃から知識をつけて、定期的な検診をすることの重要性を感じています。また、カノアクルーについて公言するようになってから、昔からの知り合いが実は乳がんで乳房切除をしていたことを知ったり、実際に今病と戦っていたり、本当に身近にたくさん悩んでいる人がいるんだなと感じます。カノアクルーの装着式人工乳房が、切除後のサポートだけでなく、まだ乳がんに馴染みのない世代への「知るきっかけ」になれたらと思っています。

■Writer's Profile

あんぬ

  20代OL/大手外資系キャリアコンサルタント/バックパッカー/新卒1年目で中絶を経験/誰もが生きやすい世の中実現のため、性教育支援や中絶経験者コミュニティー設立等活動中。   

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