Wellness
パートナーとシェアしたい!マンガ「ツキイチ!生理ちゃん」で知る女性の心と体
当たり前のように毎月やってくる生理について、女性がどんなことに悩んでいるのか。擬人化した「生理ちゃん」が、さまざまな女性と語り合いながら女性の心の声を発信していくオムニバス形式のマンガ「ツキイチ!生理ちゃん」もう読みましたか?読めば読むほど奥深い、生理ちゃんの見どころをお届けします。
2022.03.27公開
「大変なのを生理のせいにできないから大変なんです。」
生理ちゃんを読んだ多くの女性がまず共感した言葉といえば、第2話で生理ちゃんが男性に発言するこちらのセリフ。主人公の生理ちゃんは、玄関からやってきて生理パンチを繰り出す強烈なキャラクターですが、時にハッとさせるような名言を語り、生きるヒントを与えてくれる、ちょっと不思議な存在です。
生理前や生理中のネガティブな「生理痛」や「むくみ」「頭痛」「貧血」「イライラ」「PMS」をマンガとしてコミカルに描いています。
さらに、周囲に理解してほしい、分かってほしいと心の奥底で女性が感じていることを生理ちゃんというキャラクターを通して発信されているのが、このマンガの最大の特徴といえるでしょう。
同じ女性であっても「生理が軽い」「生理が重い」それこそ人それぞれです。「ツキイチ!生理ちゃん」は、生理が来たときの心と体の不調について読者自身が考えさせる投げかけをしてくれるのがおもしろいポイント。例えば、「小学生と生理ちゃん」の回では、次のような問いかけが投げられています。
“家にいる奥さんに生理ちゃんが来てます。なにを買って帰ったら喜ばれるでしょう?”
引用:「ツキイチ!生理ちゃん「小学生と生理ちゃん」より
この問いかけに学校の先生は「そういや聞いたことないなぁ」と言いながら、自分の奥さんがどんな生理タイプか知らないことに気づきます。
生理の日になにを買って帰れば喜ばれるのか。ある女性は「貼るカイロ」ある女性は「ホットはちみつレモン」ある女性は「鉄分ドリンク」と、正解は人によって違うことを客観的な視点で伝えてくれるのです。
「ツキイチ!生理ちゃん」は、幅広い世代の女性をヒロインに仕立て、日常生活の中で起きる生理の悩みを描いていくストーリーが主体ですが、生理の歴史に触れる話も登場します。
実際、マンガを読み進めていくと第5話のヒロインはなんと江戸時代後期の女性! 江戸時代の女性は生理が来ると「月経小屋」で過ごし、「ケガレ」と呼ばれていたそうです。そして第9話では、日本の女性のために開発された使い捨て生理用ナプキン「アンネ」誕生秘話を公開。
1961年に実売されたもので、「40年間お待たせしました!」という印象的なキャッチフレーズがグッとくるこの回は、当時の女性たちに使い捨てナプキンという衝撃を与えた坂井泰子さんの奮闘ぶりがマンガで描かれています。
オーガニックコットンや吸水ショーツ、月経カップなど、今やバラエティ豊富に展開するフェムケアアイテムですが、昔の女性たちがどのようにして月経を乗り越えてきたのか「知る」きっかけにも繋がります。どんな形であれ性別や年齢は関係なく知ることで理解する、これが思いやりの心につながるのかもしれません。
「ツキイチ!生理ちゃん」は、オモコロというWebメディアで2017年から連載スタートしたマンガですが、もっとストーリーを楽しみたいと思った方は、映画「生理ちゃん」がおすすめ。
実力派女優・二階堂ふみさんがバリバリ働くワーキング女子・青子を演じ、生理ちゃんに振り回されながらも仕事や恋愛に一生懸命な主人公を熱演しています。
さらに今話題の女優・伊藤沙莉さん、ベテラン俳優の岡田義徳さん、お笑い芸人リットン調査団の藤原光博さんなど、個性豊かなキャストが揃うのも見どころ。
2020年6月にDVDも発売されていますので、週末ゆっくりしたい時、それこそ月経期間中に恋人やパートナーと見てみよう…なんて過ごし方もよいかもしれません。辛くてしんどいけど、毎月きちんと来てもらわないと困る生理ちゃん。自分の身体を見直す機会に、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
ライフスタイルライター|日本化粧品検定1級|TCカラーセラピスト|旅、美容、グルメ、おしゃれ、働くアラフォーの心に響いたリアルライフを執筆
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