免疫力を高める1泊2日の養生ステイ

_写真_DSC00816.JPG

コロナ禍でまだまだ心落ち着かない日々が続く中、いま私達に必要とされているのは、心身を鍛え、免疫力を高める、「養生」なのではないでしょうか。

都心から約2時間。沖縄は本州よりも早く海開きを迎え、11月頃まで海水浴を楽しめるのも魅力。読谷村の海岸線に寄り添うように建つグスクの居館で、食事や運動を通じて心身を養う。暮らすように旅する滞在はいかがでしょう。

_写真_DSC00690.JPG

昨年7月に開業した【星のや沖縄】では、海の見える道場を拠点に、海岸を散策する乗馬や琉球唐手、琉球音楽、朝の鍛錬深呼吸など滞在中に行われる“動”と“静”のアクティビティを組み合わせ、様々なexperienceを通して、心と身体を解きほぐしながら日常の疲れを癒し、免疫力を向上させ、より健やかな状態へ導きます。

ぶくぶく茶のティーセレモニーでチェックイン

_写真_DSC00916.JPG

琉球王朝時代のグスクの城壁を思わせる居館、深海を思わせる群青のレセプション、海岸線に続くインフィニティプール、沖縄の原風景を彷彿させる畑を通り抜け、一番奥に佇む「道場」にて、ティーセレモニーを体験します。

_写真_DSC00878.JPG

ウェルカムドリンクとして振る舞われるのは、古くから琉球で親しまれ、旅人には幸せな航海になるよう願いを込めて飲まれていた「ぶくぶく茶」。片足を立てながらお茶を点てるという独特の作法も興味深いもの。

_写真_︎DSC00909.JPG

2層の異なるお茶で成り、冷たいさんぴん茶(ジャスミン茶)と、その香りがついた入り米湯の泡が乗っていて、両方を一度に口に流し込んで、食べるように飲みながら味わいます。綿菓子のようなふわふわの可愛い見た目とは裏腹に、甘みはなく、ビールのような食感と、お米の香ばしさ、さわやかなジャスミンの香りが混ざり合った、どこか素朴な味わいです。

硬水でないとうまく泡立たないことから、サンゴ礁を含むミネラル豊富な硬度の高い水が豊富なこの地で発展したそう。

琉球唐手の心得を学ぶ島の手習い

_写真_DSC01933.JPG

滞在型リゾートである点を活かした「鍛えて養う」という考え方に基づき、心身を鍛え、滞在を通してより健やかな状態に導いてゆきます。

敷地内にある道場は、赤瓦の屋根に開放的な窓、縁側を備えた平屋の建物で、窓を開けると正面には気持ちのよい芝生が広がり、その奥には海が望めます。滞在中のゲストが集い、時に身体を動かし、時におしゃべりを楽しむように、ここでは様々なアクティビティが開催されます。より体験に集中するために道場は貸切に。緊張と弛緩を交互に繰り返すことによって、心身が解放されるというのです。

_写真_DSC01914.JPG

沖縄古来の武術が中国の武術と融合した「琉球唐手(トゥーディ)」。唐手には本来試合という発想はなく、護身術であるとともに、自己研鑽の手段として磨かれてきました。沖縄発祥の空手(=唐手)の稽古を通して自分と向き合えるというのです。

稽古を担当するのは、読谷村で道場を構える上地流空手道拳優会の有段者の方々。身体を動かすだけではなく、唐手の歴史や大切な心得をじっくり教わります。技を極めることが目的ではないため、経験を問わず、初心者でも女性でも、無理なく気軽に触れられるのが魅力。

静まり返った道場に、鍛錬の声と木床を踏み鳴らす音が響き渡って、背筋が自然としゃんとするのが分かります。

沖縄の自然の力で養生するスパ

_写真_DSC02140.JPG

唐手の稽古で身体を動かした後は、今年4月にグランドオープンした「星のや沖縄 スパ」で身体を休めます。

施設の端に位置するスパ棟は赤瓦の屋根が特徴の独立した建物で、3つのトリートメントルームとアフタールーム、レセプションで構成されています。海を望む開放的なバスルームを備えたトリートメントルームは、2名で利用することが可能。中庭を囲むようにアフタールームとトリートメントルームが配され、緑を感じながら過ごすことができます。

_写真_DSC00953.JPG

沖縄の自然の力を取り入れたトリートメントメニューの中で、今回体験したのは「波 (なみ) 90分 19,360円」。

穏やかな波のようなストロークで、呼吸の波に合わせてオイルトリートメントを行います。呼吸と合わせて身体をほぐしていくことで、波の動きと一体となるような心地よさへ誘います。寄せては返す静かな波のようなリズムと、3種類から選べるブレンドオイルの香りが肌に伝わり、深いリラックスへ導いてくれます。

_写真_DSC00970.JPG

美しい海からは塩や泥、海藻に注目し、植物からは敷地内で育つ「月桃」を取り入れています。月桃は沖縄で親しまれる植物で、琉球王朝時代から薬草や魔よけとして活用されてきました。抗菌作用に優れ、香りにはリラックスへ導く力があると言われます。月桃の葉を使った草玉や、月桃の蒸留水を使用するメニューのほか、トリートメント後のティータイムで月桃のハーブティーを楽しめます。

オイルトリートメントに加えて、国家資格者による「指圧」を用いたメニューも。日本の伝統手技を用い、現代人の疲れ・悩みなどの特性に合わせた施術を行います。客室での体験が可能で、海を望むベッドの上で本格的な全身の指圧を気軽に体験できます。

琉球文化に触れる宵の座

_写真_DSC01030.JPG

かつての琉球王朝時代にグスク内の集落や館では、様々な行事や自然を楽しむ遊びが行われていたそう。それらを滞在中にも体感できるように、季節や時間に合わせて、この地ならではの文化体験を取り入れたアクティビティが催されます。

空の色が移り変わる宵の頃には、迫力ある琉球空手の演武、華やかな琉球舞踊、心地よい音色が響く琉球音楽の演奏を、日替わりで楽しめます。

_写真_DSC00816.JPG

空や海と一体化するインフィニティプールが次第に夕日に染められていくのを眺めながら、やわらかな琉球音楽の音色に包まれて、身も心も浄化されるよう。風の音、波の音、三線の音色が奏でる優雅なひととき。

琉球×シチリア料理が織り成す美食体験

_写真12DSC01239.JPG

ブルーを基調にしたエレガントなダイニングでは、「琉球シチリアーナ」をコンセプトに、沖縄で親しまれている食材とシチリア料理の技法を組み合わせたコース料理とイタリアワインを楽しめます。

イタリアのシチリア島は沖縄と同様に、美しい海と温暖な気候に恵まれています。食材も魚介や柑橘類が多用されている点で、沖縄料理に共通する部分があります。シチリア料理の技法で、食材から新たな魅力を引き出す全8品のコース料理で構成されています。

_写真13DSC01183.JPG

料理を際立たせる器には、琉球とシチリア双方の魅力を表現する作品が採用されており、器も料理も一つ一つ大切に味わうことができます。

琉球王朝時代におもてなしの場で使われていた「どぅんだーぶん(東道盆)」をモチーフに作られた蓋つきの器には、読谷村とシチリアの街の景色が描かれています。彩りの良いひと口サイズの料理を少しずつ丁寧に盛り合わせ、ダイニングでのひとときを華やかに演出します。

_写真14DSC01375.JPG

翌朝は琉球朝食とシチリア朝食の和洋いずれかを選べます。琉球朝食では、琉球サラダ、マース煮、ゆし豆腐、ラフテー、アオサのだし巻き卵、小鉢、ジューシーと味噌汁といった、沖縄の滋味溢れる料理を存分に味わえます。

_写真15DSC01693.JPG

おこもりステイを満喫するなら、「ギャザリングサービス」がオススメ。客室の「土間ダイニング」を囲んで、シェフが下ごしらえした食材を備え付けのIHや調理器具を使って料理すれば、プライベートな空間でいっそう暮らすように滞在できます。

朝いちばんの鍛錬深呼吸

_写真16DSC01264.JPG

少し早起きして朝日を見たら、作務衣のまま道場へ。「朝の鍛錬深呼吸」では琉球唐手の型を取り入れた、身体が目覚めるストレッチを体験します。深い呼吸に合わせて、ゆったりと空を仰いだり、伸びをしたり、ヨガにも通ずる動きで、親子でも参加できます。いたってシンプルな動きですが、呼吸が深くなるにつれて燃焼して、自然と汗ばむのが分かります。一日の始まりにふさわしいプログラムです。

ビーチを優雅に歩む朝凪よんなー乗馬

_写真17DSC01557.JPG

海と緑、水陸両用の楽しみ方がある、星のや沖縄。かつて琉球王府の管理する広大な馬場があったと知られる読谷村では、乗馬が盛んで、琉球競馬ではいかに優雅に馬に乗るかが競われていたそう。

_写真18DSC01412.JPG

ここでは施設内の馬場から出発し、30分ほどの軽めの乗馬体験ができます。読谷ブルーと称される透き通る青い海や、鮮やかな草原、心地よい風を感じながら、目の前の浜辺をゆっくり歩みます。乗馬は関東圏内でも体験できますが、海の乗馬は初めてで新鮮でした。

馬肌の温もりが心地よく、目の高さが1mくらい上がったおかげで視界が広がり、いつもと見える景色が変わります。終わりには感謝の気持ちを込めて、乗せてくれた馬に餌やりをしました。

_写真19DSC01632.JPG

「ホースセラピー」と言われるように、乗馬は意欲の向上 、自己肯定感、自信の向上、体力筋力の向上、身体機能の回復 ・孤独感の解消などに効果的として、今注目されています。乗馬に限らず、馬の手入れ、飼養管理、厩舎の管理、馬の視察など、馬と触れ合うことで人に内在するストレスを軽減させたり、精神的な健康を回復することができるとされ、社会復帰を目指すリハビリテーションの一つとしても採用されています。

終わりに

_写真20DSC01097.JPG

沖縄の文化や自然の力を活かし、動と静、緊張と弛緩の波を繰り返すことで心身のバランスを調え、鍛え、養う、星のや沖縄での滞在。

日々忙しく自分を見失いがちな私たち現代人にとって、日常から離れて、自然に身を委ね、唐手の精神を学び、三線の音色に包まれ、馬の温もりに触れる体験は、改めて自分自身と向き合う良い機会に。

沖縄で育まれた文化に思いを馳せながら、本来の自分を内観することで、静かな安らぎを得ていく心の変化を感じられました。心に穏やかさをもたらした後は、海が静かに満ちていくように、身体の内側から英気が満ち溢れていくのです。

新型コロナウィルス感染症の影響で、これまで以上に人々の健康に対する意識が高まった今、心身のバランスを調えながら、自ら免疫力を高めていくことこそが、withコロナ時代を乗り越える上で不可欠だと考えます。蒼に包まれた読谷村で、自分を内観し、労わり、養生する、大切な時間を過ごしてみては?

施設詳細

名称:星のや沖縄

住所:〒904-0327 沖縄県中頭郡読谷村儀間474

URL:https://hoshinoya.com/

■Writer's Profile

渡辺由布子 Yuko Watanabe

17歳から読者モデルとして「Vivi」「JJ」「non-no」など多数女性誌に出演。MBSラジオパーソナリティとして出演。大学卒業後、化粧品会社勤務を経て、フリーランスに転身し、ヨガインストラクターを務める傍ら、トラベルライターとして世界中を飛び回る。過去渡航した国は40カ国以上。特にタイに精通し、渡航回数は20回以上。ハワイ留学経験有り。現在は拠点をロサンゼルスに移し、東京と行き来してデュアルライフを送る。

Life is a journey
instagram:@watanabe_yuko
Twitter:@watanabe_yuko

渡辺由布子 Yuko Watanabeさんの新着記事はこちら

ノマドランド

「私のバイブル」vol. 1 ライター・黒部エリさん

自身が持つ才能を活かし、クリエイティブな生き方をしている素敵な人に、ミューズたちの指針や道標となり、My Museの在り方を体現するような映画や本、アートをご推薦いただく「私のバイブル」。

2024.06.19

Culture

Kurisu1

「それぞれの人が自分らしく生きることのできる世界を作るため、私は“無色”になる」アートプロデューサー・栗栖良依さん

「#グッドバイブスウーマン」第四回にご登場いただくのは、25年以上にわたり、異分野、異文化の人やコミュニティをつなぐことで新たな価値を生み、対話や協働のプロセスを踏みながら社会変革に挑む、栗栖良依さんです。

2024.06.10

Interview

Career

image1

【Ablxs】/あなたに魔法をかけてくれる、香水を

なぜ、私たちは「からだにいいもの」を使いたいと思うのでしょうか。 健康になりたいからでしょうか? 美しくなりたいでしょうか? どれも、正解かもしれません。 しかしその奥に潜むリレーションシップ(関連性やつながり)に、目を向けることこそが本質的なウェルネスにつながるのではないでしょうか。

2024.06.09

Wellness

IMG_4593のコピー111

「NYでハサミを持つと言うこと」アメリカ・NY在住 穂高律子さん/美容師

「海外で挑戦する女性たち」にフィーチャーする連載インタビュー。第二回目は、NYで美容師として活躍する穂高律子さん。

2024.05.22

Interview

Career

S__38092814

【ラウラミーカ】/本質的な悦びをや癒しを感じる、「養生」としての肌着を

なぜ、私たちは「からだにいいもの」を使いたいと思うのでしょうか。 健康になりたいからでしょうか? 美しくなりたいでしょうか? どれも、正解かもしれません。 しかしその奥に潜むリレーションシップ(関連性やつながり)に、目を向けることこそが本質的なウェルネスにつながるのではないでしょうか。

2024.05.22

Wellness