Interview
♯グッドバイブスウーマンvol.1<山田美奈子さん/自分を生きる人>
#グッドバイブスウーマン。今回からリニューアル! その方の信念や生き方、在り方がわかるような、「10の質問」をお届けします。さらにリレー形式で、グッドバイブスな友人・知人をご紹介いただきます。リニューアル第一回目にご登場いただくのは、山田美奈子さん。
2024.09.19公開
■Minako Yamada
石川県生まれ。東京で文学・古着・喫茶の店『ホオズキ』を営んでいたが、クローズして今年の夏に、淡路島へ移住。手彫りのタトゥーや、プラントメディスンを使用したセレモニーやセッションを行うヒーラー活動を始めた。
A.ここ最近はただただ自分を生きています。
以前は東京でお店を営んでいたのですが、さまざまな予想外の出来事が起こるなかで、その必然性を感じながらそこを手放し、最近淡路島に移住しました。
手彫りのタトゥーを始めたり、ラペやカカオなどのセレモニーやセッションをしたり、一つずつ自分ができることを確かめていく日々を過ごしているところ。
A.タトゥーもセレモニーやセッションも、もともと自分が好きでやっていたことで、知人や友人に「(美奈子さんに)やってほしい」と声をかけてくれたことから始まりました。
A.「すべては自分の意図(インテンション)次第」。
これまでずっと、どんな選択も最後は自分で決めることが、自分の人生を生きていると感じられる方法だと思ってきました。それはそれで大切なことなのですが、その目的地や望みだけでなく、「そこに辿り着くまでの道筋まで自分で決めなくてはいけない」と思ってしまっていたため、とても苦しかったのです。
でもいまは、食事やお風呂、ラペなどのセイントプランツに触れるときなど、さまざまなタイミングでその行為を通して、自分が何を望むのかに向き合いながらも、「そこに至るまでの過程はすべてこの世界に委ねる」と、自分自身を含む大きな流れを信頼しています。
自分が揺れ動くとき、不安などがあると気づいた時はいつでもその“意図”に還るようにしています。
A.言葉ではないのですが、概念として「常不軽菩薩」があるかもしれません。
宮沢賢治さんの有名な詩とされる『雨ニモマケズ』を読んでいたとき、彼が常不軽菩薩を心の指針としていたのではないかという記事を見つけました。
常に軽んじることをしない菩薩さまで、「私はあなたたちを軽んじません。あなたたちは如来になるから」と言い続け、石を投げられたり迫害を受けると、しっかり安全なところに逃げながらも、この言葉をずっと言い続けたらしいのです。
立ち向かう強さとはまた違い、常不軽菩薩さまのこの姿勢は柔軟かつ強靭な精神性を感じさせ、いつでも立ち還りたい、私のなかでの一つの指針になっています。
すべてを完全に受け入れたり、同意が難しかったとしても、すべてのモノに対して敬意を持っていたい、という思いに通じています。
A.パウロ・コエーリョ(山川紘矢+山川亜希子訳)の『アルケミスト』。
『アルケミスト』は比較的語彙がやさしく、それでいてある程度抽象度が高いため、何層にもなるレイヤーのメッセージのなかから、読んだそのときに必要なメッセージが入ってくると思っています。
心身ともに旅をしたくなるし、同時にふるさとが恋しくもなる。
何か大切な感覚に還らせてもらえる一冊だと思います。
A.“イマココ”に目を向けること。
何か不安や揺らぎを自分の中に見つけたとき、視界に入る植物を本気で観察してみたり、虫や鳥の声を聞いてみたり、肌を撫でる風の温度や流れを感じてみたり、
街中だと看板を読んでみたり、いま目の前にあるもの、特に自分が心地よく入り込めるものに集中すると、頭の中で作り出された過去や未来から来る不安が離散して、いつ何時でも幸せを感じられます。
A.Be open to talk.
対話に対して常に開かれた、準備のできている人でありたい。
すべての物事はそれそのものとして完成されていながら、人はそれを表現し、他者に伝えようとする際に、そのすべてを渡せないことが多い。
言語化、視覚化、聴覚化、触覚化、すべてをできる限り使用しても、そのときのまさにその体験を目の前に作り出すことは難しく、しかも受取り手の受容器官の条件やフィルターにもかなり左右されてしまいます。
だからこそ何かをただ一方的に「言う」でもなく、「教える」でもなく、互いに反応を見合う「対話」をしたいし、いまはそこに対して常に準備ができた状態であるための道すがらにいる、と思っています。
いま現在の私の中で、”対話に開かれた、準備がてきている状態”とは、自分の考えや価値観を相手に押し付けたりジャッジすることなく、相手の言葉をただ聞き、自分から自然と湧き上がってくる言葉を大切にしながら
その言葉が自分にとって、そして相手にとってどのような意味、そして力を持つかに思慮深くある状態を意味します。
そのためには自分がきちんと満たされていること、自分自身の周波数でいること、焦りや固定のフレームがないことなどが、ある程度行われている必要があると考えています。
A.仕事=仕える事とは、自分が自分らしくあるうえで、自然と世界に貢献できることだと信じています。
A.鏡のように自分が強く反映される関係性のなかで、自分や世界に向き合ったり赦したり解放したり、より自分たちらしく煌めいていく道を共に歩く同志のようなもの。
関係性が近いからこそ苦しいときもあるけれども、本来互いにとても勇気づけられるものだと思います。
自分を愛することなしに良好な人間関係は難しいとしても自分一人だけでは自分を愛することが難しいときもある。
そんなときに互いにあるがままを肯定し合えると、自然と気づきや学びが訪れ、そのひとそのものの純度が高まり煌めく気がしています。
A.妖精村をつくること。
みんなが自分らしく輝ける場所をみんなでつくりたい。
具体的には住めたり、ヒーリングを受けたり、セレモニーがあったり、必要な人が必要なときにいつでも帰って来れる場所。
「東京にいた時に一緒にフェスをやっている友人の場所で知り合いました。等身大の彼女の姿と、それでいて強い意志を感じる彼女の作品に、背筋が自然と伸びる感じがします」(美奈子さん)
構成・文/竹尾園美
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