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「共鳴力と愛の循環で、国を造る」バンライフ社長・宮本芽依さん
♯グッドバイブスウーマンVol.2 今回ご登場いただくのは、キャンピングカーで生活するバン(Van)ライフを通じて得たパワーや気づきについて、語ってくださった宮本芽依さんです。彼女をいま輝かせている「共鳴力と愛」とは。
2024.05.21公開
パンデミックの影響で、誰もがこれからの人生を見つめ直した2021年。中国での留学生活を終えるタイミングが重なり、宮本さんの体は日本に、想いはバンライフにありました。クラウドファンディングで資金を調達して、キャンピングカーを自力で製作。東京都世田谷区にある大学には、そのバンから通学したそう。2年後、大学の在学中に、日本初となるキャンピングカーデザイン事務所を設立し、代表取締役社長に就任。彼女の肩書きが、起業家であり、「バンライフ社長」になったのはそのころからです。
朝の挨拶とともに、オンラインインタビューの場に現れた宮本さんは、バンライフを送る方と知っていたからか、軽やかな雰囲気を纏っています。社長として、デザインの事務所だけでなく、デジタルリーダーシッププログラム「LEADING WOMEN」や大学生のためのクリエイティビティの学校「atelier my Vision」も事業として展開していると説明する宮本さん。インタビューの趣旨や概要を伝えると、「いっぱいお話したいことがあります、楽しみです」とほほ笑んで、全体の雰囲気を和やかにしました。取材を進めるなかで、終始そんな柔らかな宮本さんを、いつの間にか芽依さんと呼びかけていました。
宮本:(インタビュー実施日の)今日は、たまたま用事があり、東京にいます。
宮本:高校のときにアメリカへ留学しました。英語が話せるようになり、いろんな人との交流が増え、旅行がとても楽しいものになりました。当時は、キャビンアテンダントになりたかったんです。なので、英語と日本語だけでなく、もうひとつ別の言語を学べたらいいなと思い、市場も大きくなっていた中国を選びました。
宮本:留学先が中国での5大有名大学とも呼ばれるところで、卒業生には、大学からの就職への期待も大きかったのですが、そのタイミングで、「私が本当にしたいことは」と考えたとき、バンライフが思いつきました。なので、いわゆる就職活動は一切せず、バンライフへの挑戦、どうすべきか、だけを念頭に置きました。
宮本:今年に入ってからだけでも、大きく変わっています。去年ぐらいからなのですが、「人生がヒマ」という悩みに取りつかれたんです。(バンライフを通じて、時間的や精神的な)自由を手に入れ、ビジネスもパートナーシップもうまくいっていて、スケジュールも隙間なく入っているのに、それでも「ヒマ」という感覚がぬぐえない。それで、「このまま顕在意識の思考で考えても答えは出ない。ならばおよそ九割を占めると言われている潜在意識にアプローチして問うてみるしかない」と思い至ったんです。
宮本:壮大になってしまうかもしれませんが、潜在意識に問うてみた結果、おりてきたのが、「国を治める」という言葉でした。今までに誰かに直接的に言われた文言などではないのですが、「国造り。きっと私にはできる」というなんとなくの自信があったので、むしろしっくりときて、納得できた瞬間でした。それぐらい大きな何かが、私の人生に待っていたのであれば、それが私の出来ることだとしたら、「そりゃあ、人生ヒマとも感じるだろうな」と、妙に腑に落ちました。「自分への愛から発生する愛を追求して、光と影がうまれて、どんな人生の終わり方になるかはわからないけれど、世界のために命を燃やすことができたなら。そんな生き方をしてみたい」と気持ちがわき、点と点が結ばれるように合点がいきました。
宮本:では実際にどうすればいいのかわからない、こともあったので、もう一度潜在意識にアプローチしました。そこで「未来の水をみろ」というはっきりとしたメッセージが来たんです。
宮本:自分や他者から聞いたり、受け取ったりした言葉ではないので、やはり潜在意識がすべての答えを持ち合わせているのだ、と確信しました。そこへの到達や方法は委ねて、コントロールを手放しているのですが、「そのために必要なことはすべて受け入れます」と誓ったころから、日常やすべてのことが“その方向”へ進んでいるんです。とても分かりやすいのが、またひとつ壮大な目標が目の前に現れたことです。
「同じビジョンを持った仲間たちと、船を買って、世界中の海を、祈りを捧げながらまわる」というプロジェクトの発案です。それは、はっきりとしたメッセージとして受け取った「未来の水をみろ」に関連しているのですが、水はすべての命の源であり、記憶も持ち合わせており、日本語の言霊に代表されるすごい力をもった“声”をのせるのに最適であり、循環の象徴です。私ひとりでは、あくまでも壮大すぎる目標かもしれないけれど、それらに仲間たちの集合意識も加わるわけですから、そんな大冒険にワクワクしないわけがありません。
宮本:起業したばかりのころですが、目に見えない世界を否定していた時期もありました。そんなあるとき、男性性、女性性という概念があることを知り、「あ、私にはいままで男性性しかなかった」と気づいたんです。でも、だからこそ、スピードをもって結果を出すことができたのだと思いました。そして、自分を内観する、直感を重んじる、もっと自分の中に目を向ける、といった足りなかった部分を埋めていく作業をしました。その方法としては、コーチングやリトリートへの参加がありますが、アメリカの企業家や世界のトップビジネスマンが瞑想を取り入れるなど実証、実践されているわけですし、アプローチとしては「潜在意識を使う」が当然のなりゆきというように、体感になっていきました。
宮本:私のジャーニーを、すべて話します。私の場合は、男性性と女性性のことを知ったところから始まったんだよね、と伝えます。日本においてスピリチュアルが軽視されがちなのは、これまでに影響力や発信力をもっていた人たちのなかに、男性性が強く、女性性が弱い傾向があったからではないでしょうか。けれど、すべての人に、男性性と女性性の両方があるなかで、女性(性)には元来、感じる能力が高く備わっていると思います。ただ、発信力をもった女性たちが少なかった。私も信じていなかったけれど、自分の女性性を開花させる過程によって、現実が具体的に形づくられていくのが、長期的にみて近道だったと実感しているんです。そういった事柄を、エネルギー、場合によっては素粒子や量子論、統計学の言葉を使って、ロジカルに説明します。
宮本:発信においては、「共鳴」がキーワードです。アルゴリズムなどはありつつ、たとえポジティブを取り繕っても、実は自分がネガティブな状態で発信していると、それは違和感や嘘として、人に伝わってしまうと考えています。そういった純度の高くないものは、わかってしまう。だから、大事なのは、発信者がワクワクしていることです。自分がいかに純度の高い状態でいられるか。そして、いかにそれをデジタル上で表現できるか。自分が楽しいから、(情報を受け取る)相手も楽しい。それが、意図する「共鳴」です。単に、サービス内容に同感してもらうだけでなく、それらが結果的にフォロワー数やビジネスにおける数字に結びつく。特に、リーダーシッププログラムの「LEADING WOMEN」では、そこを目指していきます。私は、それを「共鳴する発信」と名付けました。
宮本:届けたいものに対し、いかに自分が忠実でいられるか。癒しを届けたいのであれば、まず自分が癒されていないと、癒しのエネルギーを他に届けるのは難しいです。よって、「LEADING WOMEN」のプログラムでは、まず自分自身にとことん向き合う、ということを実施します。過去やトラウマに向き合い、自分軸を整え、自分のエネルギーレベルを客観視できるようになってもらう。自己を調整し、戻す。そのうえで波動を上げる、スキルを駆使するというステップをとっています。
宮本:「国造り」のような、一生をかけるようなビジョンに賛同してくれる、同じ世界、方向を見ている仲間と出会い、彼らとその話をしているときでしょうか。ただ、同意してくれるだけでなく、では実際にどんなことがいまできるのか、を話し合い、どんどん進んでいくとき、とても豊かだと感じます。
宮本:もっとわかりやすく言うと、プログラムの受講生さんはじめ、リーダーシップを発揮したいと思っている女性たちが、私の提示するビジョンに共感してくれて、「私も、愛のある世界に人を導けるようになりたい」と、受講料含め3か月のプログラムを全うする決意を表明してくれるとき、熱い気持ちが伝わってきてワクワクします。悩みやプログラムに臨む理由は、人それぞれですが、内観するつらさなどを乗り越えたときの、みなさんの顔は本当に爽快ですし、乗り越えた瞬間の女性たちの表情をみると、「愛と喜びと強さ」に満ち溢れますね。
宮本:各ターム(一期)につき少人数制で、本当にマンツーマンでかなり内容の濃いものなので、現在の受講料の価格には、「想像よりもずっと安い」と、よく驚かれます。私にとって、お金はエネルギーそのもの。講座の中でも、「愛の循環はお金の循環」と伝えています。「愛をまず先に」に実践している方は、私のようではなく、社会人経験を経て独立や起業した方ばかりでしたが、愛ファーストで順番は間違いないな、という予感はありました。昨年のビジネスの進め方は、自分の中で実験的なものでもあって、「まずお金を受け取ることを優先するのではなく、先に愛を送る」を努めていました。このことも、やはり長期的にみて近道となりました。
宮本:これは私の直感なのですが、今年は、心に素直に従って「愛の循環はお金の循環」を実践する年なのだと思います。とある統計学でもある西洋占星術のセミナーだったと思いますが、今年は「友愛の年」だとも知って、リンクしました。あふれかえる一方的な情報の発信にあきあきしている世界へ、どれだけ愛のある発信ができるか。このリンクに関しては、後から説明がついた、といった感じなのですが、私の周り、盛り上がっているコミュニティ、インスタ上でのエネルギーのよい投稿などのいずれも、愛の発信ばかりです。まずは、自分のことをちゃんと愛する。そこからこぼれ落ちた分の愛をシェアしていく。愛の循環の出発地点になることを志すんです。
宮本:仕事とプライベートや暮らしそのものに、私の中ではボーダーがないんです。志を同じにする人しか私の周りに現れない、と設定しているので、バイブスが合わない方にプログラムに参加してもらうことはありません。なので、お客様と呼ぶこともないですし、お客様ではなく仲間または同志。従来の仕事の考え方だと、求められている価値を120%で提供するのが良い仕事とされてきたかもしれませんが、私にそれを実行する意志はありません。ビジネスですから、求められる結果を提供するのはもちろんですが、それよりも私が重視するのは、自分に向き合い、癒し、よりよいエネルギーのアウトプットへ繋げる過程を体感してもらうことです。それが「持続可能な愛の循環」として、世の中がよりよいものになることにつながっていくと考えます。そこから初めて、「あらためて自分の人生をどうしていきたいのか」がみえてくるからです。
宮本:そこから始めて、一緒に走っていきましょう、と。たとえば、デザイン事務所の事業内容は、夢をかなえるキャンピングカーデザインとなっていますが、まずどんな人生を生きたいのか、をヒアリングするんです。キャンピングカーそのものが出来上がるころには、みなさん自然と、次のステップに向かう準備ができている状態になっています。その過程も並走するようにご一緒します。出来上がったバンでその方が本当の人生へ走り出すとき、その過程やあふれた愛をシェアしてもらうんです。
宮本:キャンピングカーのデザインをしているようで、その方の夢をデザインしている。その夢をデザインしているようで、その方にとっての愛の循環をデザインしているんです。
宮本:「やり方ではなく、あり方」だと思っています。欲にまみれた黒歴史と呼べる時期もありましたが、大欲を果たせと教わり、素直に従ったからこそ、欲を昇華、解消できたと感じています。就職ではなく、バンライフをやりたかったから実行した。でも、中途半端ではなく、ちゃんと決心するということでしょうか。よく言われていることではありますが、まず自分を満たすことで大切に扱うことが大事です。
宮本:とても美しいと思った方との出会いがありました。インスタグラムでフォローしてくださったので投稿を見たら、とっても温かい自然や動物たちを撮る北海道のフォトグラファーさんで、その方の個展を見に行きました。直接お会いしたら、やさしくて洗練された本人の雰囲気が写真とまったく同じだったんです。デジタル上で受けた私の感覚と実際が合致したことに、すごくワクワク、興奮したことを覚えています。美しいと思ったわけを考えてみたら、やはり愛なんですよね。まず彼が満たされていて、自分を大切にしている。北海道の自然や動物を愛している。それを自分が愛する写真というかたちで発信している。愛にあふれて循環させているんです。彼だけでなく、自分を愛することができる人は、愛を世に届ける愛の循環ができる人。だから美しいと感じます。
宮本:憧れという言葉は使わないのですが、愛の循環をしている人。具体的なお名前を挙げるとすると、アンミカさんです。ご本人が満たされているだけでなく、それを自分だけに留めないで、発信しています。表に立つ方として、ワクワクだったり愛だったり、自分なりの方法で表現していらっしゃる。そして、アンミカさんの周りの方たちも、愛に満ちている。私のパートナーが、アンミカさんの旦那さまの会社で働いているので、旦那さまがいかに愛にあふれる素敵な人か、よく聞いているんです。そういう人の周りには、そういう人が集まるんですね。
宮本:たくさんいます! が、代表して3名。ひとり目は、バンライフの先輩。私がしてきた、みてきたバンライフの中で最も最先端の暮らしを実施して、風の時代の象徴のような方。女性性のコーチとも呼べる、彼女の旦那さまとのパートナーシップから考えさせられることもありますし、「幸せな人生とは」という本質を追求した生活を体現しています。2人目は、その先輩の師匠にあたる方。
「LEADING WOMEN」では、運営として参加くださっています。ご本人はスピリチュアルの完全体のような人なのに、大企業の顧問も務めるなど、この三次元で生きる方法に長けているんです。愛をお金に変え、きちんと社会に還元できていて、ふたつの世界をつないでいます。女性を導くことを使命して活動していて、ミューズの中でもクイーンのように一段と輝いています。3人目は、船で未来の水をみるプロジェクトをご一緒する予定のシンガー。魂の歌声をもつ方で、彼女の歌声を聞くと、感動といった言葉を遥か超えて、毎回泣いてしまうんです。それぐらい、魂を震わせることができる歌声のパワーで、人々を癒していく方です。
「本当に温かくて、愛のある人たちなんです」と芽依さんは、本当にうれしそうに笑い、確かに愛を循環していた。
取材・文/八木橋恵
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