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これってパワハラ?と思ったら。働く女性に伝えたいパワハラ上司への対処法
「もしかして、上司からパワハラを受けている?」そう感じていたのなら、早急に対処する必要があります。今回は、パワハラ上司への対処法をご紹介します。パワハラの定義や、ターゲットにならないためにできることも解説。是非参考にしてくださいね。
2021.01.22公開
パワハラの定義として、身体的な暴力が挙げられます。足で蹴ったり手で殴ったりと言った行為は、最も重たいパワハラ。身体に傷を負うことになるため、刑事事件として訴えることができるほど、罪深い行為です。
直接身体に暴力を受けなくても、椅子を蹴ってくる、立ちっぱなしで仕事をするよう指示してくる…といった間接的に身体に対して行う行為も暴力に値します。
故意に個人の人間関係を切り離そうとするのも、パワハラの一種。上司にはいい顔をするけれど、気に入らない部下には冷たい…など、人を見て態度を変える人がよくやる手口です。
具体的な嫌がらせ内容としては、わざと連絡事項を回さない、一人を集団で無視するよう指示する、別室での作業を命じる、などが挙げられます。意図的に孤立させられていると感じたら、パワハラを疑うべき。
上司や会社の特権を使って、個人的な情報を漏洩するのも、パワハラだと考えられる行為です。住所や電話番号の流出はもちろん、「あの人、〇〇らしいよ」など、ありもしない噂をわざと広めるのもパワハラ。
他にも、勤務時間外に関わらず「今何をしているのか」と聞いてきたり、無理やり報告をさせたりするのも、パワハラと考えられます。個人情報を言いふらされたり、プライベートに関与しようとしてくる上司がいたりする場合は注意して。
身体への暴力だけでなく、精神的な攻撃もパワハラです。例えば、「本当に使えない」「よく就職できたよね」といった暴言が該当します。
業務改善に関する事柄であった場合は、パワハラに該当しないこともあります。しかし、業務とは異なる点で人格否定をするような暴言は、紛れもなくパワハラ。また、意味のない恫喝などもハラスメントだと考えられています。
あまり知られていませんが、パワハラには「過小な要求」という種類があります。これは、嫌がらせをするためにわざと仕事を与えない、という行動。仕事を割り振らないことで、個人を退職に追い込もうとするのです。
例えば部屋の掃除だけを命じたり、一つも仕事を任せなかったりといった行動が当てはまります。これを個人が苦痛に思っていた場合、パワハラだと定義されます。
典型的なパワハラとして知られているのが、過大な要求。明らかに個人のレベルや技量に見合っていない業務を、無理に押し付ける行為が該当します。
十分な研修を受けさせないままノルマを課す、法外な長時間労働を強制する、などですね。また上司の家に料理を作りに来させる、子供への家庭教師をさせるなど、業務とは関係のない作業の強要も、パワハラに相当します。
パワハラへの対処法として有効なのが、気にしていない素ぶりを見せること。パワハラをしてくる上司は、「攻撃した相手がダメージを受けている」ことを重要視します。上司の暴言や嫌がらせで落ち込む姿を見せるのは、相手を喜ばせることになり、パワハラが悪化する恐れも。
パワハラ上司は、自分の欲求を満たすために圧力をかけてくるもの。相手の言葉を真剣に受け止めるのは、非生産的です。パワハラにはなるべく反応せず、スルーすること。嫌がらせに対する効果的な対策の一つです。
パワハラをしてくる相手に対して、自分の意思を伝えるのも有効な対策です。あなたは暴言や嫌がらせをされた時、どのように対処しているでしょうか。恐らく、大抵の人が言い返せずに黙っているでしょう。しかしこのままでは、相手のパワハラが加速する恐れがあります。
パワハラを行う人は、「自分よりも弱い」と認識している人を攻撃します。そのため、ハッキリと言い返すことで「この人は強い人だ」と思わせることができます。「やめてください」「会社に報告します」と、勇気を出して発言してみて。
ただし、中には意思を伝えることで激昂してくる上司もいます。その上司が、自分よりも上の立場の人に強く出られないタイプであれば、「ハッキリ意思を伝える」という対処法は有効です。上司のタイプを見極めて、対策を考えてみてください。
嫌がらせをしてくる上司より、会社での立場が上の人に相談する、というのも有効な対策。やはり部下の立場だと、上司本人に言い返せないこともあるでしょう。どうしても本人には言えない…という時は、更に上の立場の人へ訴えてみて。
会社において立場のある人には、パワハラという事実に対して対処する義務があります。どのような嫌がらせを受けている、こんな暴言を吐かれたなど、具体的な証拠とともに提出し、実情を知ってもらいましょう。
あなたが信頼している先輩や同僚などに相談する、というのもおすすめの対処法。可能ならば、嫌がらせをされているのを目撃している人を選びましょう。あなたと一緒に闘ってくれそうな相手を、社内で見つけるのです。
同僚や部下ではなく、ベテランの先輩などに相談してみると尚良いでしょう。過去の事例を知っている人ならば、有効な解決法を知っている可能性が高いです。パワハラに一人で悩むことには、デメリットでしかありません。抱え込んでしまう前に仲間を見つけて、心の負担を軽くすることから始めてみて。
パワハラ上司を撃退したいのなら、まず証拠を集めることが大切。本人に直談判する場合も、職場や他の機関に訴えるにも、証拠がないと始まりません。「いつ・どんなことを・誰にされて・どうなったか」などを、しっかりと記録しておきましょう。
メールなどの書面やボイスレコーダー、第三者の証言や診断書なども、有力な証拠となります。証拠がないままでは、周りから相手にされないことも。上司を職場から撃退して問題を解決したいなら、必ずこれらの証拠を集めてください。
職場によっては、ハラスメント窓口という機関が設置されている場合もあります。パワハラは個人間のトラブルではなく、会社組織としての問題。職場で起きているパワハラには、会社が解決する必要があるのです。
会社にハラスメント窓口があるのなら、まずそこへ相談してみて。耐え難い被害の相談だけでなく、パワハラかどうかわからない…などの相談も行えます。きちんと訴えが認められれば、上司を撃退することができるでしょう。
職場の機関に相談しても事態が変わらなかった場合は、外部の機関に頼ってみて。弁護士や専門機関を頼ることで、パワハラ度合いによっては損害賠償を求めることもできます。職場の外部から上司を撃退することで、環境が大きく解決に向かうでしょう。
弁護士や外部機関ならば、職場のしがらみなどにとらわれることなく、冷静に対策を講じてくれます。こちらの味方になってくれるため、最も問題が解決しやすいのも嬉しいポイント。
ただし、労力や時間がかかってしまうのが難点です。職場や会社に頼ってもダメだった、個人の力ではどうしても解決できない…という時の、最終手段として考えてください。
仕事上でのミスが多い人は、パワハラのターゲットになりやすいと言われています。指導のつもりが徐々にヒートアップし、暴言や嫌がらせに発展するケースが多いためです。
またこの場合、パワハラの加害者が「指導のためだ」「仕事のミスを減らしたくて」などという言い訳をしやすいのも難点。本人がミスを減らす努力も必要ですが、そのようなハラスメントに発展してしまうなど指導者として失格です。その一端が垣間見えた時には十分注意が必要。
自信がなくオドオドしているというのも、パワハラ上司の的になりやすいタイプ。パワハラをする人は、他者を攻撃して満足感を得ようとするので、それを得られやすい弱い立場の人間をターゲットにします。
パワハラ被害に合いやすい人は、周りとのコミュニケーションが不足しているという特徴も。パワハラ上司は、一匹狼を攻撃しても周りからの反感を買いにくい、と考えるのです。
一方、たくさんの人から慕われている人は、パワハラの対象にされにくい傾向に、なぜならそのような人を攻撃すると、反対に自分が攻撃されてしまうから。一匹狼になるのを避けることで、パワハラのターゲットにされにくくなります。
では、上記で紹介したようなパワハラに合いやすい人が、事前に予防するためにはどうすれば良いのでしょうか。
パワハラ対策としておすすめなのが、職場の人としっかり関係を築くこと。特にパワハラ上司よりも上の立場の人と、親睦を深めるのも効果的です。
パワハラの加害者は、「周りの先輩や上司と仲の良い人に暴言をはくと、自分が攻撃される恐れがある」と考えます。人間関係の構築は、パワハラに有効な予防・撃退策ですよ。
堂々と振る舞うようにするのも、おすすめのパワハラ対策。ハキハキとした言葉使いを心がけたり、背筋を意図的に伸ばしたりと、自信があるように振る舞いましょう。
パワハラ加害者は、人を攻撃することで優位に立とうとします。自信がある人を見ると、「この人を従えることはできない」と考え、ターゲットにしないことが大半。自信がなくても、堂々とした態度で振る舞いましょう。
身体的な暴力、暴言、個人のレベルに合わない要求など、パワハラには様々な定義があります。ただ耐えるだけでは、状況は解決しないでしょう。ご自身の状況、環境を踏まえながら、最適な手段を検討してみてください。どうか勇気を持って、あなたらしく過ごすことを諦めないで。
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