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世界で活躍する日本人女性たち。海外へ羽ばたいた彼女達の勇気をくれるエピソード
世界で活躍する日本人女性は、どんな経歴とエピソードを経て現在に至ったの?知るだけでも勇気とパワーが湧いてくる日本人女性たちの話は、じつに様々。アーティストや活動家、世界貢献などの分野別に、海外に羽ばたいた彼女たちのエピソードを見てみましょう。
2020.10.19公開
世界で活躍する日本人女性の数は、年を重ねるごとに顕著に増えています。日本は世界的に見ても、女性活躍が進みにくい国の一つだと言われていますが、それでもなお海外に挑む女性は存在感を増しています。
逆に言えば、海外で活躍する女性は、より厳しい環境に負けず世界に羽ばたいた力強い存在。エピソードを聞くだけでも勇気づけられるので、チェックしておきましょう。
日本人女性が活躍する分野は、かなり幅広いです。アーティストという分野一つをとっても、音楽家から建築家まで、じつに様々。社会問題に挑む活動家や世界貢献を果たした女性など、分野は多岐にわたります。
アスリートに至っては、各種スポーツの記録更新や、世界ランキング上位への食い込みといった目覚ましい活躍も目立つことが特徴。スポーツは国内でも知名度が上がりやすく、一番身近な分野となっています。
国内よりも、海外から注目を浴びる日本人女性も珍しくありません。日本国内での知名度は低いけれど、海外で高く評価される女性たちの活動も興味深いですね。
海外において権威ある賞を受賞していたり、活躍の度合いからGoogle検索数で世界的に驚きの数字を叩き出したりと、注目度は色々。そんな女性たちのエピソードにも、ぜひ目を通してみてください。
海外で権威ある賞を受賞する。それを若くして成し遂げたのが、ヴァイオリニストの池田有沙(いけだありさ)さん。2020年にフランス政府公認の社会功労奨励勲章の一つとなる、「月桂樹銀賞(旧シュバリエ)」の最年少受賞が決まったアーティストです。
小学生の頃からプロ奏者を夢見て、高名なヴァイオリン奏者への師事、シンガポール国立大学音楽院への留学などステップアップを重ねていった。大統領官邸や世界大学サミットのレセプションでの演奏、第20回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門のAge-G 1位受賞と、アーティストとしての経歴は華やか。
ロンドンに拠点をおくアーティストとして知られている、Rina Sawayama(リナ・サワヤマ)さん。「日本の音楽の影響を受けて育ったバックグラウンドが自分の個性」と語るイギリス育ちの彼女は、作詞・作曲・ミュージックビデオも手掛ける、多才なシンガーソングライターです。
2020年には、リリースしたアルバム『SAWAYAMA』で、人気急上昇。ネクストブレイクアーティストとして注目され、「Early Noise2020」にも選出されました。日本人と外国人という複雑なアイデンティティを表す、自身のバックグラウンドを反映したミュージックは、ぜひ聴いてほしい一曲。
Sputniko!(スプツニコ)さんは理系アーティストとも呼ばれる現代美術家。テクノロジーによって変化する人間や社会の在り方をテーマにした映像作品で知られ、オーストリアのアルス・エレクトロニカでの受賞歴やNYのMOMAの参加歴も持ちます。
代表作は『生理マシーン、タカシの場合』。タイトルも衝撃的だけれど、内容もインパクトあり。女装好きな男性が、生理も体験したいと「生理マシーン」装着して過ごすストーリー。映像だけでなく、実際に生理が疑似体験できるマシーン自体もSputniko!が手掛け、世界中から反響を得ました。
バイオテクノロジーとアートをかけ合わせた取り組みで有名な福原志保(ふくはらしほ)さん。ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート在学中に発表した『Biopresence』で大きな注目を集めました。
『Biopresence』は、故人のDNAを樹木の細胞に保存し、生きた墓標とするプロジェクト。アートの面から倫理的な問題に問いかけを行う。「死後に樹木に入れると思ったら死ぬのが怖くなくなった」「そんな取り組みはけしからん!」など様々な物議をかもし出し、価値観の違いを浮き彫りに。
女性が圧倒的に少ない業界で、日本人女性建築家として活躍するのが森俊子(もりとしこ)さん。現在の国内においても女性の一級建築士は25%ほど。そんな業界で、1970年代のNYで成功するだけでなく、国際的な賞を数多く受賞している。
ハーバード大学大学院教授としても就任し、GSDで任期を受ける女性初の教員となったことでも有名。女性が少ない業界でも、実力で頭角を表すことができると証明してくれました。
2018年のグランドスラム優勝で、一気にブレイクしたのが、プロテニス選手の大坂なおみ(おおさかなおみ)さん。メジャーな分野での活躍なので、国内外を問わず、最も知名度が高い日本人女性の一人です。
グランドスラムは通算3勝、2019年の全豪オープンの優勝では男女通じてアジア初の世界ランキング1位にも輝いた経歴の持ち主。全米オープンで、2度目の優勝を果たした姿が記憶に新しい人も多いはず。現在のスポーツ分野でもっとも有名な日本人女性といっても過言ではありません。
高梨沙羅(たかなしさら)さんも、世界で活躍する女性スポーツ選手の一人。スキージャンプの分野で、数々の記録を叩き出したことで有名です。
スキージャンプ・ワールドカップにおいて、男女通じて歴代最多の56勝、女子歴代最多となる表彰台100度、シーズン総合優勝においても女子歴代最多の4回の記録保持者。ウィンタースポーツは、彼女なしでは語れません。
南谷真鈴(みなみやまりん)さんは、登山家・冒険家という少し変わったスポーツ分野で活躍している女性。経歴を見てみると、日本人最年少でエベレスト登頂を果たし、女性世界最年少で世界七大陸最高峰の登頂を果たしています。さらに、七大陸最高峰と両極点への到達も達成し、ギネス記録も樹立しています。
見習いたいのはそのバイタリティ。高校時代にはエベレスト登頂を視野に入れ、スポンサー探しのために各企業やメディアにメールを送り続けて粘り強さでスポンサーも無事ゲット。大記録の樹立に至りました。
中満泉(なかみついずみ)さんは、平和という分野で活躍する日本人女性として外すことができない存在。大学院で修士課程を終了後、国連に入所。多くの紛争地帯で、平和活動に奮闘してきた女性です。
自分の交渉力に平和維持がかかっている、そんなプレッシャーにさらされつつも、国連事務次長・軍縮担当上級代表までへと上り詰めました。危機対応のプロフェッショナルとして、今日も活躍しています。
山下真理(やましたまり)さんも、国連平和機構支援事業所で世界貢献を続ける日本人女性。国連職員を目指したのは、高校1年生のとき。日本人初の国連難民高等弁務官として活躍した「緒方貞子(おがたさだこ)」の講義を受講したことがきっかけなのだとか。
新米政務官の時代から、軍事独裁や内戦が激しい地域に派遣され、キャリアを積んできました。幼いころから、日本・ドイツ・インドと多様な場所で生活してきたことが、国際的な交渉力を磨いたのでしょう。
職業は武装解除、そんなインパクトのあるバックグラウンドを持つのが瀬谷ルミ子(せやるみこ)さん。NPO法人REALs理事長として武装解除の専門家として活躍する女性。高校時代に見た紛争地帯の写真をきっかけに、紛争を解決するための職につくことを志しました。
紛争での被害者は、女性や子どもが圧倒的。だからこそ、女性視点での予防や解決法は意味がある。武装解除だけでなく復興活動や治安改善、紛争後の人材育成など幅広い視野で平和に関する世界貢献を果たしています。
コスタリカ在住で、平和環境活動家として活躍するのが丹羽順子(にわじゅんこ)さん。NHKの報道記者としの経験があり、2012年に海外移住を果たします。
日本、アメリカ、コスタリカ。世界を飛び回りながら、非暴力コミュケーションについてのワークショップの実施などで、人々の心に平和の芽を育てています。世界中の仲間とともに、オンラインでも精力的に活動中。
「石川優実(いしかわゆみ)」は、『#KuToo』運動をきっかけに活動家として有名になった女性。「なんで足怪我しながら仕事しなきゃいけないんだろう」。女性が職場でハイヒールやパンプスの着用を義務付けられることを抗議する発言が共感を呼び、Twitterで一気に拡散。
『#MeToo』に倣い、「苦痛」と「靴」をかけた『#KuToo』運動は、2019年の流行語大賞にノミネートされるほど話題に。ニューヨーク・タイムズでも活動が取り上げられ、英BBCにおいても「世界の100人の女性」にも選出されるなど、活動は世界にも広がりました。
「高野孝子(たかのたかこ)」は、NPO法人エコプラスの代表となる人物。早稲田大学留学センター教授という一面も持ち、野外・環境教育活動家として、幅広い取り組みを実施しています。
伝えたいのは「人生における重大な経験」。体験からの学びを重視し、自然環境を含んだサステナビリティという概念を提唱。ロシアからカナダまで、スキー・犬ぞり・カヌーを使用しての北極海横断を世界で初めて達成した経歴から生まれた、彼女独自の活動家としての理念です。
「荒井由希子(あらいゆきこ)」は、ILO(国際労働機関)で活躍する女性。主に貧困削減や児童労働を専門として、世界貢献してきました。
「子どもが働くことなく学校に行くことができる未来を」。彼女が願うのは児童労働の撲滅。グローバル企業との連携を通して、途上国でのディーセント・ワークにも従事。働きがいのある、人間らしい仕事の実現のために邁進しています。
アジア女性支援を通して世界貢献をするのは、ファーストリテイリング社長室部長となる「小木曽麻里(こぎそまり)」。ダイバーシティ担当として働くだけでなく、女性支援型の投資ファンドの設立を手掛けた経歴を持ちます。
「女性の活躍は、経済も世界平和も押し上げる」。そんな考えのもと、アジア最大規模のファンドで、女性起業家支援やジェンダー格差の是正を推進した。活躍したい女性にチャンスを与え、世界貢献への道を繋げます。
日本人女性でも、世界で活躍する女性は意外に多いです。スポーツや世界貢献などの分野別にご紹介した、一部の女性のエピソードだけでも、並外れた力強さと勇気をもって邁進してきたことが分かります。やる気や勇気を出したいときは、世界でも有名な彼女たちから、パワーをもらっていきましょう。
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